壺中天日乗

メモ帳

『罪と罰』に関する疑問点

罪と罰』を読んでずっと引っかかってることがあるんだけど、なんでソーニャがラスコーリニコフをあんなに好きなのかわからない。ラスコーリニコフって中二病入ってるし言動イミフだし殺人犯だし刑期八年だし魅力無い。ソーニャみたいな聖女はいないと思う。当時のロシアにもいなかったと思うよ。
ここで思い出すのが吉行淳之介の同一平面理論。この理論は僕の解釈では「生理的に共振するものがあると、相手に惹かれてしまう」というもの。
たしかにソーニャとラスコーリニコフの間にはそういう同一平面感が共有されていたような気はするけど、それだけで刑期八年待つかといわれると納得出来ない。
ちょっと話し変わるけど、そもそもお互いに苦しめ合ってるうちになんかお互い好きになるっていうのがよくわからない。それって愛とはなんの関係もないような気がするけど。同一平面感は共有されるかもだけどよー。磁石みたいに反発して反発して反発した挙句くるっと一回転してがっつり組み合うみたいな。面妖や。
愛ってどっちかといえばお互いに与え合うもんだろ。ラスコーリニコフって変じゃん。ソーニャに愛の言葉なかったし・・・不自然。
とか思ったけど「人それぞれ」と言われればたしかにそうだ。